ファウンデーションコースは大学進学に向けて準備をするためのコースです。日本とオーストラリアには教育制度の違いがあるため、基本的に日本の高校卒業後はオーストラリアの大学へ直接進学ができません(直接入学できる大学も一部ございます)。
例えばオーストラリアの高校では日本の大学1・2年生で学ぶ経済学や科学などの基礎や教養科目を勉強します。オーストラリアの大学1年生ではいきなり専門分野(日本の場合は大学3年生から)に取り掛かるため、日本の高校卒業後では授業に付いていくことが難しいので、ファウンデーションコースに就学する必要があります。
ファウンデーションコースでは主に大学進学後に必要なスキルを学びます。
オーストラリアの大学では、日本の大学よりも予習や課題に費やす時間が大きく異なり、ネイティブの学生たちでさえも苦労をします。
それに加え、日本の教育ではあまり行われないディスカッションもあるため、英語を母国語としていない留学生にとっては、進学前にしっかりと準備をしていく必要があります。
例えば以下のことを勉強します。
英語
多くの留学生が勉強をする「日常会話」という分野ではなく、参考文献を読む、レポート作成の際に用いる英単語や文法を勉強します。また、経済などの分野に関連する用語も学習していきます。
基礎科目
会計学やITなどの分野に関する基礎部分自身で選択をします。数学は英語と同様に必須科目になっている傾向があります。
他にはクリティカルシンキングやリサーチスキルなども併せて勉強をします。
エッセイ&レポートの書き方
オーストラリアの大学では多くのエッセイとレポートを書きます。自由に書くのではなく、形式通りに書かないと再提出になったり、評価が下がってしまします。また、コピペや盗作については厳しくチェックされるので、自分の文章で書かなければなりません。
ディスカッションスキル
オーストラリアの大学では「チュートリアル」という少人数での授業があり、自分の意見を言うことが強く求められます。ただ聞いているだけでやり過ごすということもできなくはないのですが、授業への貢献度が低いとみなされてしまします。それを防ぐため、「意見が正しい」という観点ではなく「なぜそのように考えたか」をしっかり論理的に言えるようにします。
プレゼンテーションスキル
全体のプレゼンテーションの進め方や始める前の談笑、その他にも見やすい資料作成方法を習得します。日本とは異なり、質疑応答の時間には多くの質問をされるため、何を質問されるか予想をし、事前に答えを考えておくこともプレゼンテーションの質を上げるには重要です。
オーストラリアの大学では入学試験がなく、入学のために必要なものは「英語力」と「高校の成績」です。それぞれの大学によって入学条件は異なるのですが、目安として以下のようになります。
・英語力:IELTS5.5
・高校の成績:GPA2.5以上
一般的には1年間ですが、すでに高い英語力を持っている方は12か月よりも短期間で就学することができます。
※大学によって期間は異なります。
大学によって異なりますが、ファウンデーションコースの費用はおおよそ年間200~250万円です。
ファウンデーションコースを修了後には、大学1年生へと進学をする方もいれば、Diplomaコースへ進学をする方もいます。
Diplomaとは大学1年生と同程度の専門資格とみなされています。Diplomaコースの方が授業料が安く、少人数での授業となるので、留学生にも人気がある進路先です。Diplomaコース修了後には大学2年生へと編入出来る場合があります。