COLUMNコラム
近年、海外留学をする方はますます増えてきており、留学生の人数は平成28年と27年を比較すると10,000人以上増加しています。しかし、このような傾向があるとはいえ、大学生のみなさんにとって学校を休学して留学するということは非常に勇気のいることでしょう。
ただし、夏休みを利用して1ヶ月ほど短期留学する場合はいかがでしょうか? 短期の留学ではあまり得られるものがないと思われがちですが、それは違います。外国語に浸れる環境で過ごすことにより、短期間でも語学力が飛躍的に伸びますし、滞在時にホームステイを利用すれば海外の生活も味わえます。さらに、海外でボランティアの活動に参加してみたり、さまざまな国の人と友達になったり、有名観光地へ出かけてみたり……。そう、短期留学は貴重な経験ができるチャンスです!
そういうことなら留学してみたい!でも費用面が気になる……。そのような人のために、こちらのコラムではオーストラリアで語学留学とワーホリを経験し、現在留学エージェントに勤めている筆者が、オーストラリアへの一ヶ月の短期留学で必要となる費用を見積もってみました! 今年の夏休みに留学をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
留学先はオーストラリア
2018年8月に1か月間、語学学校に通う
無料の留学エージェントを利用する
滞在はホームステイを利用する
1オーストラリアドル84円で換算(2018年3月現在)
今回はこちらの条件に基いて留学費用を算出します。
行き先や期間が異なる場合は金額も変わってきますので注意してください。
留学準備の費用の内訳 | |
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語学学校の費用 | 約130,000円 |
ビザの費用 | 約1,700円 |
航空券のチケット代 | 約68,000円 |
海外旅行保険の加入費 | 約11,000円 |
パスポートの費用 | 11,000円(16,000円) |
その他準備費用(消耗品など) | 約5,000円 |
お土産の費用 | 約1,000円 |
合計 | 約227,700円(約232,700円) |
短期留学の準備にかかる費用は、おおむねこのように見積もりできます。続いて、詳細な内容を見ていきましょう。
語学留学の場合、必ずかかるのが現地で学校に通うための授業料です。1ヶ月の授業料は平均約1,300ドルで、日本円にすると約109,000円となります。そこに入学金平均約200ドル・約16,800円、教材費平均約50ドル・約4,200円を足すと、合計が約130,000円です。
これはあくまで平均的な値段ですので、授業料がさらに安い学校もあります。また、学校では定期的に割引キャンペーンを実施しているところがありますので、それを利用できれば授業料や入学金をさらに安くすることができます。キャンペーンは留学エージェントを通して学校を申し込んだ際に適用されることが多いので、学費を抑えたい方は積極的にエージェントを利用することをおすすめします。
オーストラリアで1ヶ月就学する際は、ETASという観光用のビザが使えます。このビザの申請費は学生ビザやワーキングホリデービザと比較すると圧倒的にお得で、20ドル・約1,700円です。申請もインターネット上で簡単に行えます。
こちらの記事を書いている2018年3月時点で、成田・シドニー間で約68,000円のチケットがありました。チケット代は予約時期や航空会社によって大きく変動します。格安航空のチケットをできる限り早く手に入れることが節約のコツです。
海外では何が起こるかわかりませんので、保険には必ず加入していきましょう。プランによって金額は変わりますが、約11,000円が相場です。
また、クレジットカードをお持ちの方はカードに付帯する保険を利用することもできます。こちらの場合、費用はかかりませんが、保険を利用するための条件があったり補償内容が不十分であったりするため、あまりおすすめはできません。
まだパスポートをお持ちでない場合は、すぐに申請しましょう。発行にかかる期間は通常1週間程度です。費用は有効期間や年齢によって異なりますが、20歳未満で5年間有効なパスポートの場合11,000円です。20歳以上で10年間有効なパスポートを申請する場合は16,000円となります。
1ヶ月の留学ですので、消耗品や衣類などは現在お持ちのもので十分でしょう。しかし、携帯やパソコンを持っていくのであれば変換プラグが必要となったり、オーストラリアの厳しい紫外線対策にサングラスが必要だったりと、新しく購入しなければならないものもあると思います。基本的には現地で購入し、どうしても必要なものやこだわりがあるものに関しては日本で用意して持っていくのがいいでしょう。費用は約5,000円が目安ですが、化粧品など高価なものを購入する場合はさらに高くなります。
ホームステイ先のホストファミリーや、学校で出会う友達のために日本らしいお土産を持っていくのがおすすめです。スーパーで購入できるお菓子などで、約1,000円程度で十分かと思います。経験上、抹茶味のチョコレートのお菓子は喜ばれます。
現地で必要な費用の内訳 | |
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ホームステイの費用 | 100,800円 |
食費 | 24,800円 |
交通費 | 8,400円 |
交際費・レジャー費 | 40,000円 |
通信費 | 0円(2,500円) |
現金予備費 | 0円(30,000円) |
合計 | 174,000円(206,500円) |
現地で一ヶ月間生活する際にかかる費用は、概ねこのように見積もりできます。続いて、詳細な内容を見ていきましょう。
留学中の滞在方法にはホームステイ、シェアハウス、学校の寮、ユースホステルなどがありますが、短期滞在する場合はホームステイがおすすめです。新しい土地でわからないことだらけの留学生をホストファミリーが手厚くサポートしてくれますし、生活の備品などを自分でそろえる必要がないのでお得です。
1ヶ月の滞在費用は、朝食・夕食付で約1,200ドル・約100,800円かかります。こちらの値段は滞在先によって変わり、基本的には郊外へ行くほど安くなります。しかし、市街地から離れるほど交通費は高くなりますので、滞在費と交通費のバランスを考えることが大切です。また、ホストファミリーに朝食のみ用意してもらう場合は、そのぶん滞在費も安くなります。ただしその際、自炊ができる場合は節約となりますが、外食やテイクアウトを利用する場合は最終的に費用が多くかかってしまいます。
約10ドル・約800円かかります。朝食・夕食付のホームステイの場合は昼食のみ自分で用意しなければならないので、1ヶ月約24,000円かかります。自炊ができる場合はサンドイッチなどをお弁当を作って節約するのがよいでしょう。キッチンが使用できるかは滞在先によって異なりますので、事前に確認が必要です。
学校へ通ったり友達と遊びに行ったりする際に必要となりますが、滞在先と学校の場所によって大きく変化する費用です。今回は、学校から電車で15分以内の距離に滞在していると仮定し、交通費を1ヶ月約100ドル・約8,400円として計算してみました。
毎日公共交通機関を利用する方は、各州が発行しているICカードを購入するのをおすすめします。このカードを利用すると、紙のチケットと比較して交通費が安くなるほか、1週間の利用回数に応じて運賃が半額になったり、週末の交通費が割引されたりとお得です。
せっかく海外留学するのであれば、時間があるときは友達と遊んだりどこかへ出かけたりしたいですよね。交通費・外食・その他かかる費用を含めて1回5,000円で見積もると、土日は必ず遊びに出かけると仮定した場合40,000円になります。少々高くなりますが、日本ではできない経験をするチャンスですので、留学中は勉強だけでなく遊びも充実させてくださいね。
オーストラリアはWi-Fi環境が充実しているので、短期留学の場合は無料Wi-Fiだけで乗り切る方もいます。その場合、通信費は0円ですみます。しかし、いつでも携帯を使える環境のほうが安心という方は、現地でsimカードを購入することも可能です。その際は、simフリーの携帯電話が必要となります。simカードはプリペイドの場合、通信量によって費用が異なります。動画を見るなど通信量が多くなるような使い方をしない場合は、月(28日間)3GB程度で十分ですので、月約30ドル・約2,500円となります。
こちらは個人によって大きく異なる部分です。クレジットカードが利用できる方はそれほど必要ありませんが、クレジットカードを持っていない方やいざという時を考えると不安な方は多めに持っていきましょう。ちなみに現金の両替は空港よりも現地の両替所のほうが良いレートになっています。現金を用意する際は、滞在先や学校の周辺の両替所を利用するのがおすすめです。
ここまで、短期留学の場合に必須となる費用に関してご紹介してきました。ここから先は必ずしも必要になるとは限りませんが、予算を立てる際に考慮しておきたい費用になります。金額は個人によって大きく左右されるところになりますので、どのようなものがあるかのみ簡単にご紹介させていただきます。
せっかく海外に来たのであれば、そのまま周辺の都市を観光して遊んでから帰るというのもいいでしょう。オーストラリアにはエアーズロックやタスマニアをはじめ、世界遺産に指定されている魅力的な自然が数多くあります。留学を機にぜひ訪れてみてください。
めったに来ることのない場所でショッピングを楽しみたい、という方はお土産代も考慮しておいたほうがよいでしょう。オーストラリアにはYellow Tailなどのワイン、TimTamなどのお菓子、UGGなどのブーツ、Jurliqueなどのオーガニックコスメといった魅力的なお土産が数多くあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。以上、夏休みにオーストラリアへ1ヶ月短期留学をすると仮定した場合、必要な費用は……
合計401,700円(439,200円)となりました。
こちらの見積もり金額を高いとみるか、低いとみるかは人それぞれだと思います。しかし、たとえ1ヶ月でも留学で得られるものは非常に多いです。短期留学をすることによって、日本ではできないような英語の勉強、世界各国から来た人々との触れ合い、テレビでしか見たことがなかった場所への旅など、自分の人生や価値観を変えるような体験ができます。そのような経験を大学生のうちにしておくためであれば、こちらの留学費はかける価値があると言えるでしょう。
留学にかかる費用に関してさらに詳しく知りたい方は、こちらのページもご覧ください!